機械系の大学で学んでいた私は、特に旋盤が大好きでした。就職活動では、そんな技術や知識を活かせる会社を探したいと考えました。冨士ダイスを知ったのは、先生の「ものづくりや材料の研究に携われるよ」という言葉がきっかけです。興味を持って工場見学に参加したところ、大学で使っていた機械が工場内でも使われていることに親しみを感じるとともに、働いている方々がとても明るくて楽しそうであることが印象的でした。ここなら伸び伸びと働けると感じ、入社を決めました。
入社以来、製造現場で働いていた私が本社に異動することになったのは最近のことです。それまでは主として私の所属する熊本製造所のことだけを見ていればよかったのに対し、本社の生産管理部では全国5ヵ所の製造拠点全体を見て、原価の分析や課題の抽出、改善施策の検討などを行っています。まだ担当して間がなく、勉強中ではありますが、視野はずいぶん広がったと実感しています。
製造所にはそれぞれ特色があり、熊本製造所のことは詳しくても、他の製造所となるとわからないことだらけ。製造品種も異なります。上司のアドバイスを受けながら、日々、情報収集に努めています。入社前に感じていた製造現場の雰囲気と同じく、本社もとても明るく、質問しやすい環境です。
入社3年目に、顧客の金属加工メーカーに出向しました。期間は1年間。当社として初めてのことでしたが、とてもワクワクしながら出向先に向かったのを覚えています。驚いたのは、着任した私を「あの冨士ダイスさんの方ですか!」と皆さんが大歓迎してくださったことです。顧客の製造現場では冨士ダイスの金型が非常に高く評価されており、冨士ダイスの金型がなければ製品も作れないと認識されているようでした。そうした感謝の気持ちの表れとして、私のことを歓迎してくださったのでしょう。顧客のお役に立てていることを実感し、冨士ダイスのことをとても誇らしく感じた瞬間でした。
同時に、私が冨士ダイスの代表として出向している責任感と、今後も顧客の信頼に応える製品づくりを続けなければならないという使命感を新たにしました。嬉しさと同時に、身の引き締まる思いがした経験でした。
今は新しい仕事に慣れるために、ひたすら勉強です。将来は熊本製造所に帰って、本社での経験を製造現場で活かせたらと考えています。製造の現場ではものづくりに集中していますので、私は原価や利益の管理を通じて貢献したいと思います。
また、人財の育成にも関心があります。私は自分が先頭に立ってリーダーシップを発揮するよりも、縁の下の力持ちとして人を支える方が得意です。そんな持ち味を活かして、若手の悩みに寄り添いながら、指導・育成に取り組んでみたいと思います。